【香り】みかん科の花についてまとめてみよう

みかん科の花はとにかく絶好調のときはものすごくたくさんの花をつけることが、
ここ数年のボランティアのおかげでわかった。 

 

こんなふうに。 わっさー。

で、当然、こんなに果実をならせるわけにはいかないので、
(小さい、甘くない、木が痛むなどの理由。そおそも花は生理落下して、すべて果実にはならない)
摘花(蕾)をする必要がある。

最初は葉10枚につき花1つなんてやってたけど、
もう、そんなこといってたら1本の木すらおわらないので、
がーーっととる。

そのとった花、すごくよい香りなんです。

どうして日本では、これを蒸留しようというはこびにならなかったのかしら。
きっとネローラ姫がいなかったからね。
 
フランス、グラースでは、ネロリ(ビターオレンジ花)エッセンスをとっていました。
ところが、いろいろな理由でグラースネロリはいまはかなりレア品。

いまはそのほとんどはチュニジア、モロッコなどのマグレブ諸国へ。

0.1%程度の採油率で1トンから1キロがやっとこさ採れる。

花つみの経験のないときは、数字だけみて、へーそうなのー
くらいしか思わなかったけど、小さいこの花・・・それが1トンとはとてつもない数字です。

20キロ程度あつめたときも、ひいひいでした。
何人もの手が必要でした。

去年のワークショップでわかったことは、
花の咲き具合で抽出結果に大きな違いがでた!
ということ。

つぼみだけ集めて香りをとった人のできあがりの抽出油と
開花したものをあつめた場合とでは、フレッシュ感がまるで違う。

花というのは、小さいつぼみの時代から、花が開いて閉じる、落ちるまで(まるで人生だ)
が一生というなら、最初から最後までとりたいところだが
香りに注目すると、「若い香り」がほしいときは、やっぱり開いてないものがいいし、「熟した」香りがほしいときは、開花したものがよいと思った。
そして、みかん科の花は痛みも早い。白い肉厚な花なので、すぐ茶色くなってしまう。
気温も高くなりつつある時期の花つみなので、花の状態に気を配ること。

(マグレブ諸国では2、3月らしい。あったかいのね。
日本だと宇和島で4月後半~。小田原で5月中旬~)

ほとんどのみかん科の花はよい香りがするし、系統はとてもよくにているのだけど
でもやっぱり学名によって、地面によって、環境によって、そして一番左右されるのは
採油方法によって、さまざまな香りができあがる。

 

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